ITパスポート試験とは、職業人が共通に備えておくべき情報技術の基礎知識について評価するための、国家試験です。
ITパスポートは、平成21年度(2009年)に廃止となった「初級シスアド」の代替資格とされています。
しかし、「初級シスアド」が職場の情報部門内のリーダーが備えておくべき情報技術の知識に関する資格であったのに対し、
ITパスポートは、コンピュータを使う職業人全体を対象とした資格であるため、
ITパスポート試験の方が、試験の難易度が若干低くなっています。
試験では、大きく分けて３つの分野に関する問題が出されます。
テクノロジ系、マネジメント系、ストラテジ系（経営戦略など）です。
企業などで情報技術を活用するほぼ全てのシーンにおいて必要となる、基本的な知識が問われます。
ITパスポートと聞くと、ITに特化した職業の人のみに適した資格のように思えますが、そうではありません。
現代社会において、ITと一切関わりがない業種はほとんど存在しません。
どのような企業や団体、機関を運営する上でも、インターネットやパソコンの利用は必須と言えます。
そのため、ITパスポートの資格を持っている人材は、IT関係の企業に限らず、幅広いジャンルの企業や機関で必要とされます。
試験を受けるための条件には、年齢や実務経歴などの制限はとくにありません。
働き方が多様化している今日では、これから職業人になる学生や現役社会人だけでなく、高齢の方などの受験も多く見られます。
また、ITパスポート試験は、国家試験では初めてCBT方式を採用しており、
全国の会場で随時受験することができるので、以前の「初級シスアド」よりも受験しやすくなっています。